科目「人間の尊厳と自立」
第1節 人間らしさを守る権利と福祉の考え方
第1項 その人らしさの尊重と利用者中心の介護
❶「 一人ひとりの人生を理解すること」
介護や福祉の学びの出発点は「利用者の尊厳(その人らしさ)をどう守るか」という視点です。人は誰もが平穏で幸せな日々を望みますが、実際の暮らしには困難や悩みがつきものです。それでも人は「よりよく生きたい」という「思い」を持ち続けて日々の暮らしを送っています。
まず、「人を理解する」ということは、現在の生活状況だけでなく、これまでの歩みや将来への思いを含めた、その人の「生活の歴史」を理解することでもあります。介護福祉の場面では、利用者が安心して支援を受けられるように、よりよい人間関係が欠かすことができません。
利用者の尊厳を尊重し、社会通念上の常識に基づくコミュニケーションを前提として、その人らしい生活を支えていくことが介護福祉の基本理念といえます。
介護福祉従事者は、このような視点に立ち、よりその人らしい人生が送れるように介護サービス提供することを目指します。
参考文献)介護福祉士養成講座編集委員会,介護福祉士養成講座1人間の理解(第2版),中央法規出版,2022,p2
介護福祉における「人間の尊厳」を尊重する視点として最も適切なものを1つ選びなさい。
1 利用者の現在の生活状況だけを観察し、効率的に支援する。
2 利用者のこれまでの歩みや将来への思いを含めた「生活の歴史」を理解する。
3 支援の場面では、介護職員同士の人間関係を優先する。
4 利用者と社会とのつながりよりも、個人の孤独な生活を重視する。
5 利用者の尊厳を守るよりも、介護福祉職の業務負担を軽減することが優先される。