2025年10月25日土曜日

介護福祉士の学びノート 第3講「尊厳の保持と利用者中心の考え方」

 


科目「人間の尊厳と自立」

 第1節 人間らしさを守る権利と福祉の考え方

 第1項 その人らしさの尊重と利用者中心の介護


❸ 尊厳の保持と利用者中心の考え方 

人間の尊厳を守るとは、その人の生き方や個性を大切にし、人生の主役は常に本人であるという考え方です。介護や福祉の支援は、本人の思いや歩みを尊重しながら、ともに生活のスタイルを考えていく姿勢が求められます。バイステックの7原則にもあるように、人は一人ひとり異なる「個人」として人生を歩んでいます 

「障害」は、「その人自身の問題」としてだけでなく、社会の側にある『生きにくさ』に注目する視点が国際的にも示されています。WHOによる「国際障害分類(ICIDH)」は、「機能障害」「能力障害」「社会的不利」の3つに整理しましたが、のちに改訂された「国際生活機能分類(ICF)」では、障害による影響も含めて「生活すること」としてとらえ、より包括的な視点が重視されるようになりました。これは、本人の力を引き出すだけでなく、社会の環境を整えることについても重要な視点となります。 

「利用者主体の介護」を実現するには、本人の思いやご家族の思いを丁寧に聞き取り、現状を正しく把握し、支援計画に反映させることが不可欠です。さらに、家族や関係職種と協力・連携しながら、状況に応じて柔軟に支援を見直す姿勢も求められます。 

障害者団体のスローガン「私たち抜きに私たちのことを決めないで」という言葉の通り、介護や福祉の現場は本人を中心に据えてサポートする姿勢(寄り添う姿勢)を大切にすることが基本となります。


参考文献

介護福祉士養成講座編集委員会,介護福祉士養成講座1人間の理解(2),中央法規,2022p4



😊今回の内容に関する介護福祉士国家試験模擬問題😊
(正答はページの最下段)

介護や福祉の現場における「人間の尊厳の尊重」と「障害のとらえ方」に関する説明として、最も適切なもの1つ選びなさい。 

1 利用者主体の介護を実現するには、本人の思いよりも家族の意向を優先する。

2 「国際障害分類(ICIDH)」は、障害を生きること全体として包括的にとらえる視点を示している。

3 「国際生活機能分類(ICF)」は、障害を社会環境も含めて考え、生活全体の視点で支援することを重視している。

4 「人間の尊厳」とは、支援者の判断を尊重することであり、利用者本人の生き方や個性は重視しない。

5 利用者に対する支援計画は一度作成すれば見直す必要はない。


※この模擬問題は今回の「介護の学びノート」に内容に基づいて作成しています。実際の介護福祉士国家試験の対策問題としての内容を保証するものではありません。



正答 3

「国際生活機能分類(ICF)」では、障害を社会環境も含めて考え、生活全体の視点で支援することが重視されている。



ひかりの里ホームページに戻る