科目「人間の尊厳と自立」
第1節 人間らしさを守る権利と福祉の考え方
第3項 人権や尊厳に関連する日本の法的な枠組み
❷ 日本国憲法第25条「生存権」
日本国憲法第25条には、「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と定められています。これは 生存権 と呼ばれ、人が人間らしく生活するための基盤となる重要な人権です。単に命があるだけではなく、尊厳を保ちながら安心して暮らせる生活水準を守る権利だと言えます。
さらに条文では、国が社会福祉や社会保障を充実させ、国民の生活を支えるために努力しなければならないことも示しています。つまり、生存権は「国が責任を持って保障するべき生活の最低ライン」を示し、その理念は介護・福祉制度の大きな土台となっています。
介護の現場で行われる支援は、この生存権の実現と深く結びついています。利用者一人ひとりの生活の質を高め、安心できる日常を支えることは、生存権の考え方そのものです。介護福祉職による支援が尊厳ある暮らしの実現につながる大切な役割を担っていると言えます。
参考文献
介護福祉士養成講座編集委員会,介護福祉士養成講座1人間の理解(第2版),中央法規,2022,p13
日本国憲法第25条に基づく「生存権」と介護支援の関係について、最も適切なものを1つ選びなさい。
生存権は、国が生活支援を行う義務を負うものではなく、個人が自力で生活水準を維持することを求める権利である。
生存権は、最低限の生命維持のみを意味し、文化的側面は含まれない。
生存権は、国が社会福祉・社会保障を整備し、国民の生活を支える責務を負う権利である。
介護支援は、生存権とは無関係に提供されるサービスである。
生存権は憲法には規定されておらず、法律上のみ認められている概念である。
※この模擬問題は今回の「介護の学びノート」に内容に基づいて作成しています。実際の介護福祉士国家試験の対策問題としての内容を保証するものではありません。